内科
- 生活習慣病
- 高血圧症
- 糖尿病
- 脂質異常症(高コレステロール血症)
- 肥満症
- 高尿酸血症(痛風)
- 喘息
- アレルギー性鼻炎(花粉症)
- じんましん
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
- 急性胃腸炎/感染性胃腸炎
- 貧血(血液内科疾患)
内科外来では、日常生活の中で比較的かかりやすい急性症状や慢性疾患の継続的な治療とコントロールを行っています。
また、専門的な高度医療が必要な場合は、専門の医療機関へご紹介し
適切な治療を受けていただけるようにする役割も担っています。
「複数の症状が出ている」や、「何科を受診したらよいかわからない」といった場合など
お悩みの際はお気軽にご相談ください。
◆症状と疾患
このような症状と疾患の方は
ご相談ください
- 発熱や咳、痰、鼻水、のどの症状。
- 呼吸が“ぜーぜー”する、息苦しい、咳が長く続く。
- 頭痛やめまい、立ちくらみがする。
- 胸が痛い、動悸がする、息切れしやすい。
- 腹痛、下痢、便秘、おなかの調子が悪い。
- 吐き気、嘔吐、胃のむかむか、お腹の張り。
- 食欲がない、疲れやすい、体重が減ってきた、体重が増えてきた。
- 花粉症、蕁麻疹、喘息などのアレルギー。
- ニキビや吹出物。
- 湿疹がでる、皮膚が乾燥してかゆい。
- トイレが近い、排尿時の痛み、尿に血が混ざる。
- 夜眠れない、頻回に目が覚める。
- 足や手がむくむ。
日常的に起こりやすい症状でも、適切な検査を行うことで重大な病気の早期発見につながることもよくあります。
体調不良や健康に関して気になることがございましたら、何でもお気軽にご相談ください。
◆内科の主な病気
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〇生活習慣病(高血圧症、糖尿病、脂質異常症(高コレステロール血症)、高尿酸血症(痛風)、肥満症)
生活習慣病とは?
生活習慣が原因で発症する病気の総称です。
運動不足や不適切な生活、過度な飲酒、喫煙やストレスなど、習慣や環境が深く関与し、これらが積み重なることで発症します。
日本三大死因は、がん、心疾患、脳血管疾患ですが、これらの危険因子となる肥満症、動脈硬化、糖尿病、高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症などはいずれも生活習慣病とされています。生活習慣病の多くは自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行し、脳や心臓、血管などにダメージを与えていきます。その結果、ある日突然、心筋梗塞や脳卒中など、命に関わる重篤な症状を引き起こすことがあります。
健康診断などの一般的な検査によって早期発見が可能です。
決して安易に考えず、検査値に異常がある場合や少しでも不安を持たれた時は、お早めにご相談ください。 -
〇高血圧症
血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力のことで、高血圧症は、正常範囲よりも高い血圧が続く病態をいいます。
血管の壁は本来弾力性ありますが、血圧が高い状態が続くと血管の壁に圧力がかかり、次第に厚く硬くなります。これが高血圧による動脈硬化です。また、血管に弾力性があるときは血圧は基準値以下に収まりますが、動脈硬化などで血流が悪くなるとそれを補うために心臓がより強い力で全身に血液を送ることで血圧が上がります。こうした悪循環が常態化してしまうのが高血圧症です。
高血圧には、他の疾患や薬剤の副作用が原因で起こる二次性高血圧と、原因のはっきりしない本態性高血圧がありますが、日本人の高血圧症の約90%が本態性高血圧と言われています。
本態性高血圧は、遺伝的要因と塩分の摂り過ぎ、肥満、過度な飲酒、喫煙、運動不足、精神的なストレスなどの環境的要因が重なって発症すると考えられています。
高血圧症は自覚症状が乏しく、なかなか気づくことができませんが、そのままにしておくと、動脈硬化を生じて心不全や狭心症、心筋梗塞といった心臓血管系の病気を招いたり、脳出血・脳梗塞の原因になったりします。症状がなくても放置しておくことは禁物です。まずは、定期的かつ決まった時間に血圧を測定してご自身の血圧を管理しましょう。継続的に行う適度な運動、食生活を中心とした生活習慣の改善が予防と治療に有効です。 -
〇糖尿病
膵臓から分泌されるインスリン(血糖値を下げるホルモン)の作用が不十分なために血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が正常範囲を超えて高くなる病気です。糖尿病は4つのタイプに分類され、1型糖尿病、2型糖尿病、妊婦糖尿病、その他特定の機序・疾患によるものがあります。
日本人では、2型糖尿病が圧倒的に多く発症にはインスリンの分泌不足といった原因に加え、過食、肥満、運動不足、ストレスなどの生活習慣が関係しているといわれています。
糖尿病の初期症状が乏しく、目立った症状が現れることなく進行することが多い病気です。- 口喝(のどが渇く)
- 多飲(のどが渇くために水分を多く摂る)
- 多尿(尿の量が増える)
- 体重減少
といった自覚症状が現れたころには、ある程度進行してしまっていることもあります。
さらに、病気が進むと三大合併症と呼ばれる糖尿病網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病神経障害を発症して末期には失明したり、透析治療が必要になったりすることもあります。また、心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる病気を引き起こす可能性も高まります。そのため、早いうちから、血糖値をコントロールすることが大切なのです。
糖尿病の診断は、症状の有無、ヘモグロビンA1cの値、血糖値などを総合的にみて診断していきます。 -
〇脂質異常症(高脂血症または高コレステロール血症)
脂質異常症とは、血液中の脂質の値が基準値から外れた状態をいいます。
「悪玉コレステロール」と言われるLDLコレステロールや血液中の中性脂肪(トリグリセライド)が必要以上に増えたり、あるいは「善玉コレステロール」であるHDLコレステロールが減ったりする病態です。これらの脂質異常はいずれも動脈硬化の促進と関連します。
血液中にLDLコレステロールが増えると、血管の内壁が傷つき沈着してこぶを作り、血管が硬くなります。これが動脈硬化です。中性脂肪も過剰になると、血管の健康が損なわれます。一方、HDLコレステロールは、色々な臓器で使い切れずに余ったコレステロールを回収し肝臓に戻す働きがあり、動脈硬化を抑える方向に作用します。つまり、動脈硬化の予防や改善にはLDLコレステロールと中性脂肪を減らし「善玉」のHDLコレステロールを増やすことが重要になります。
脂質異常症は、それだけではとくに症状が現れることはありませんが気が付かないうちに血管が傷つけられ、静かに動脈硬化が進行し、脳や心臓の疾患につながるおそれがあります。脂質異常症の主な原因は、食生活、過度な飲酒、喫煙、運動不足などが考えられます。
治療は通常、食事療法と運動療法から始めます。薬物療法はこれらを行っても脂質管理の目標値が達成できなかったり、持っている危険因子が多く、動脈硬化や動脈硬化による疾患を起こすリスクが高かったりする場合に開始されます。 -
〇肥満症
肥満に該当する状態(BMIが25以上)でかつ、肥満による健康への悪影響がすでに現れている場合、もしくは「内臓脂肪型肥満」の場合を指す病名です。
前者の「肥満による健康への悪影響」の主たるものを挙げると、糖尿病やその予備軍、脂質異常症(高コレステロール血症)、高尿酸血症(痛風)、心臓や脳の血管の病気、脂肪肝、月経異常、膝の痛みや腰痛、睡眠時無呼吸症候群などです。
後者の「内臓脂肪型肥満」とは、おなかの出っ張りが特徴の肥満のことで、中年男性によくみられます。医学的には内臓脂肪面積が100㎠以上の時に内臓脂肪型肥満と診断されますが、一般的にはウエスト周囲長で代用されていて男性は85㎝以上、女性は90㎝以上の場合に該当します。
医学的には肥満症も疾患に該当します。つまり単に“太っている”では済まされずに、治療が必要な状態です。- 予防と治療
- 肥満症の予防や治療は、減量が基本です。
それには、寝る前に食べない、食事はよく噛んでゆっくり食べる、お菓子の間食やアルコール飲料を控える、よく身体を動かす、といった、どれも当たりまえのように思えることを実直に実践することがカギを握ります。
また、肥満の解消と並行して肥満による健康への悪影響をなくすための治療も必要です。具体的には、肥満でかつ血糖値が高いという状態では、減量が成功すると血糖値も下がることが多いですが、血糖値が十分に下がらない場合にはそれを下げる治療を行います。
なお、高度肥満の場合には、超低エネルギー食療法、胃の部分を狭くする手術や食欲抑制剤などによる抗肥満治療薬法で治療する場合もあります。
- 保険適用の条件
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●BMIが35以上の高度肥満の方。
●BMIが25以上 かつ 下記疾患を患っているまたは指摘されている方。
高血圧症、糖尿病、脂質異常症、脂肪肝、高尿酸血症、睡眠時無呼吸症候群、変形性膝関節炎、月経異常
※保険適用にならない場合は、自費の痩身外来での対応となります。
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〇高尿酸血症(痛風)
血液中の尿酸が7.0mg/dlを超える病態をいいます。
痛風や腎結石、尿路結石の原因になるほか、肥満や高血圧、脂質異常症、糖尿病を複合的に合併することが多いといえます。
血液中の尿酸が高い状態が続くと、尿酸の結晶が関節にたまり、炎症が起きてきます。
これを痛風といい、足の親指の付け根などに生じやすく、痛風発作はあまりの痛みで足を引きずってしまうこともあります。
痛風発作は消炎鎮痛剤などの治療で、1週間~10日ほどで落ち着きますが、治療を中断してそのまま放置すると、関節炎による結節(コブのようなもの)ができたり、腎機能障害や尿路結石のリスクを高めたりします。尿酸の結晶は、血清尿酸値6.8mg/dl以上で形成されるといわれていますので、6.0mg/dl以下に保つことが治療目標となります。まずは原因となる生活習慣がないかを確認し、運動習慣や食生活を改善していくことが大切です。 -
〇喘息
気道が慢性的に炎症を起こし、過敏になることによって発症する呼吸器疾患です。
呼吸の通り道である気道に炎症が起こり狭くなり、呼吸が苦しくなる状態(喘息発作)を繰り返します。喘息の人の気道は、症状がないときでも常に炎症をおこしており、健康な人に比べて気道が狭く、空気が通りにくくなっています。健康な方は平気なことも、喘息の患者さんはちょっとした刺激に敏感になっている状態です。
喘息の治療は毎日続けることが重要です。当クリニックでは喘息のガイドラインに従って治療を行います。咳喘息の特徴
咳だけの喘息が咳喘息です。最近では患者さんの数が最も多いです。
気管支喘息のように、ヒューヒュー、ゼーゼーや呼吸困難を伴うことはほぼありません。
鎮咳薬が効かないということで受診される患者さんも多くいます。
風邪を引いた後に、咳だけが2週間以上続いている場合は、咳喘息の可能性があります。
特徴的な症状は以下の通りです。- 風邪でもないのに、咳が続く。
- 夜や朝になると咳がひどくなる、咳がひどくて眠れない。
- 咳止め薬が効かない。
- ある季節になると咳が出る。
- 子供のころ喘息だった。
- たばこの煙、飲酒、会話時に咳が出る。
咳喘息の原因は、気道が狭くなることでさまざまな刺激に過敏になって起こります。代表的なのは、ホコリ、ハウスダストや室内外の温度差、花粉などです。
過労やストレスによっても咳が誘発されるため普段から、過労を避け疲労を蓄積しないことも重要です。
治療方法は、息を吐く時に気道が狭くなることで咳がでますので、気管支を広げる気管支拡張薬と吸入ステロイドを使います。薬の選択については、症状を判断し最適なものをご提案いたします。気管支喘息の特徴
アレルギーなどで慢性的に気道が炎症を起こしている状態です。炎症により気管支が狭くなり、ヒューヒュー、ゼーゼーといった笛のような呼吸音が特徴です。
気管支喘息の原因は、アレルゲンというアレルギーを起こす物質を吸入することで、気管支に免疫反応が起こり、アレルギー性の炎症が生じます。炎症が起きると気管支は狭くなり、笛のようなヒューヒューという音が聞こえます。この他にも運動、寒冷刺激、解熱鎮痛剤、ミントや香辛料の香りなどが原因で気管が狭くなることもあり、原因は人それぞれです。
治療方法は、基本薬物療法になります。発作が起きないような普段から使用する長期間管理薬と発作時に使用する治療薬、2つを使い分けて使用します。最終的に、発作時の治療薬を使用しなくても、喘息をお持ちでない方と変わらない生活を送れるようになることを目的としていきます。 -
〇アレルギー性鼻炎(花粉症)
アレルギー性鼻炎には、スギ花粉やヒノキ花粉などが原因で起こる「季節性アレルギー性鼻炎」とハウスダストなどが原因で季節に関係なく起こる「通年性アレルギー性鼻炎」があります。さらっとした透明の鼻水、鼻づまり、発作的に起こる連発するくしゃみが主な症状で空気中に浮遊する原因物質(アレルゲン)が鼻の粘膜から体内に入ることによって起こります。
当クリニックでのアレルギー性鼻炎の治療には「薬物療法(内服または注射)」「栄養療法(体質改善)」があります。 -
〇じんましん(蕁麻疹)
じんましんは皮膚の一部が突然くっきりと赤く盛り上がり、しばらくすると跡形もなくかゆみと皮疹が消えるという特徴があります。大抵かゆみを伴いますが、チクチクとした感じや焼けるような感じになることもあります。発症して6週間以内を「急性蕁麻疹」、それ以上経過した場合を「慢性蕁麻疹」と呼びます。
じんましんの治療は、まず原因や悪化因子を探して、それらを取り除く、または避けるようにすることです。アレルギーが原因であれば、原因アレルゲンや刺激を回避します。仕事や勉強などのストレスや不規則な生活を避けることも重要です。
薬物治療は抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの飲み薬や塗り薬が中心となります。 -
〇慢性閉塞性肺疾患(COPD)
タバコの煙などの有害な粒子やガスを吸入することで、気管支や肺に炎症が起きて持続し、気管支や肺胞などの構造が破壊される病気です。徐々に呼吸機能が低下し、慢性的な呼吸困難や咳などの症状が現れるようになります
一度壊れてしまった肺胞は、残念ながらもとには戻りません。このため早期に治療を開始して進行を遅らせることが、呼吸苦や咳に悩まされず生活を送るために大変重要です。
早期のCOPD患者さんの場合、はっきりした症状が出ないことが多く、胸部レントゲンやCTなどの画像検査では典型的な変化を認めないことがあります。
早期診断には呼吸機能検査が有効です。
治療の中心は、禁煙、薬物治療です。まず、肺の炎症の引き金となるタバコの影響を取り除くため、喫煙が治療の第一歩です。次に、薬剤により気管支を広げ肺の炎症を抑えることが重要です。薬剤を適切に使用して継続することで、咳、痰、呼吸困難感などの症状を軽減したり、呼吸機能の低下を遅らせることが可能です。 -
〇急性胃腸炎・感染性胃腸炎
胃腸炎のほとんどはウイルス感染(ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなど)で、一部に細菌性(カンピロバクター、サルモネラ菌、腸管出血性大腸菌など)が見られます。ウイルスが付着した料理を食べたり、手指についたウイルスが口に触れたりすることで感染し、冬場、幼稚園や小学校などで集団発生することも少なくありません。
症状は下痢、腹痛、嘔吐、発熱が多く、治療は脱水を予防し、症状に合わせた内服薬を服用します。
細菌性が疑われる場合には、抗生物質を使用することもあります。脱水予防には、自宅でできる経口補水療法が効果的です。 -
〇貧血(血液内科疾患)
血液内科疾患でよくみられる症状は、貧血による息切れ、白血球異常に伴う発熱、血小板減少・血液凝固系異常等による出血傾向などです。
出血傾向がある場合には、血が止まりにくかったり、皮膚の紫斑といわれる赤~紫色の色調変化が出ることがあります。適切な検査を行うことで原因を突き止め、適切な治療が必要となりますので受診をお勧めいたします。
このような症状の方はお気軽にご相談ください。- 顔色が悪い(顔面蒼白)
- 貧血症状
- 息切れ
- 最近疲れやすい
- 立ち眩み
- あざができやすい
- 出血が止まりにくい
- 発熱が続く
血液疾患には、経過観察可能な疾患から緊急度の高い悪性疾患まで様々な病気が含まれます。
当クリニックでは、良性疾患の診察、血液異常を指摘されたけどどこに行けばよいのかわからないなどといった場合はお気軽にご相談ください。
例えば、鉄欠乏性貧血の精査治療、ビタミンB12・葉酸欠乏性貧血の精査治療、良性疾患(治療不要な溶血性貧血、再生不良性貧血など)の経過観察などが可能です。
特に鉄欠乏性貧血は有病率も高く、症状(ふらつき、立ち眩み、動悸、息切れなど)でお困りの方は多いと思います。若年女性であれば、月経に伴う鉄欠乏が原因であることがほとんどですが、場合によって消化器疾患や婦人科疾患などが隠れていることもあり注意が必要です。
また、健康診断で白血球、ヘモグロビン(血色素量)、血小板数などの異常を指摘された、リンパ節が腫れた、血が止まりにくい気がする、紫色の斑点がでたなどといった際には、血液疾患の可能性がありますので是非ご相談ください。
緊急性や重症度の高い代表的な疾患としては、悪性リンパ腫や急性白血病などが挙げられ、特に急性白血病は一刻を争う重大な病気です。その場合は大学病院や総合病院の血液内科への受診が必要となりますので、当クリニックよりご紹介いたします。
当クリニックでは、保険診療及び栄養療法(自費)もありますので、患者さんの疾患の度合いやライフスタイル、ご希望に合わせて診療を行ってまいります。